柏原市にある大阪府立修徳学院では、母の日に『讃母(さんぼ)の式典』を開催されており、今年で95回目とのことでした。
更生保護女性会の役員の方々と参加する機会をいただきました。
初めての参加です。

児童、生徒ひとりひとりが作る詩、短歌、作文など、家族の前で作品の朗読をします。
学院での生活で気づきがあったこと、卒業したら親孝行したいこと、ここにきて初めて家族の温かみを知ったこと、などなど、生徒たちの素直な思いが綴られていました。

印象に残った詩があります。
こちらのサイトに掲載されていたのでご紹介します。



『母親と父親』

僕は母を知らない
声も顔も優しさも
知る必要が無いのかもしれない
知る必要の無い存在が親でいいのだろうか

僕は父を知らない
声も顔も厳しさも
知らない親を持つ自分に
時々自分の存在が分からなくなる

ある人がこう言った
生みの親は二人だが
育ての親は二人じゃない
自分に温かく接してくれる人が親なんだ

この言葉に僕は救われた
           
(第95回讃母の式生徒作品集より)

2時間ほどの式典でしたが、子どもたちの思いがストレートに届き、胸が熱くなりました。
児童自立支援施設なので、何かの理由があって入所しているわけです。
子ども自身が抱える問題だけではなく、家族のことで問題を抱えて入所するケースもあります。
様々な事情を抱えた少年少女が、寮生活を通して指導を受けています。
ここでの生活で学んだこと、感じたことを忘れず、幸せな未来につないでほしいと願います。

式典が終わって外に出てきた生徒たちの笑顔は、先ほどの緊張した面持ちとは違ってとても晴れやかでした。
今回、参加の機会をいただいて本当に良かったです。