「子供うるさい」「地価下がる」住民猛反対で保育園計画頓挫相次ぐ…待機児童解消は夢のまた夢 
(産経新聞より)
 希望しても保育施設に入れない待機児童の解消が全国的な課題となる中、住民の反対で保育施設の開園が困難になるケースが各地で相次いでいる。高級住宅地で知られる兵庫県芦屋市でも、私立の認可保育園の設置を目指していた社会福祉法人がこの夏、地元住民の反対を受けて断念に追い込まれた。住民から「子供の声がうるさい」「送迎車が増えて危ない」などと大合唱がわき起こったという。保育園はいまや“迷惑施設”なのか。 ・・・・・・・・
芦屋市で認可保育園の設立を中止したニュースです。
働きたくても子どもを預ける施設が確保されていないため入所を待機している児童の数が増えており、社会問題として取り上げられている現状で、保育施設が作れないという問題が起こっています。
皆さんはこの問題、どのように考えますか?
そもそもの待機児童が発生している問題について、待機児童問題の解消のための施設増設の近隣問題について――――。

この問題を考えていくには日本の人口減少も絡んできます。
柏原市は大阪府内3位です。何のランキングかといいますと、人口増減率のことです。残念ながら府内3番目に減少率が高いのです。(ちなみに1位は河内長野市さん、2位は羽曳野市さんです。)
加えて、確実に社会を支える側の人口が年々減少しており、支えてもらう側、つまり高齢者割合が年々増えてきています。 高齢化率は27.59%で、人口ビジョンで20年後には30%を超えています。
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(平成28年9月末現在の柏原市の人口と人口比率)

15歳~64歳のいわゆる生産年齢人口の数をせめて今の6割をキープしていきたいところです。

しかし、家庭事情など共働きの世帯が増えている今、子どもを預ける施設が確保されていなければなりませんが、都心部ではとくに足りていません。柏原市でも年度当初(4月)では待機児童は発生しておりませんが、途中からは待機児童が発生しています。
保育園の設置に対して反対の方の意見を見ると、「民間事業者のことがわからないため不安なこと」、「静かに暮らしたい」、「交通マナーが悪くなることの心配」など、不安に感じていることが多いと見受けられました。
近隣住民と事業者の間にたって橋渡しする役目の行政の対応はどうだったのでしょうか。
安心してもらうこと、安全に運営してもらうこと、諸問題について一つ一つ対応していくことが求められます。
説明会の場で初めて資料が配られたり、説明があったりすることは不安や心配につながる原因になりかねません。

(先日、大県本郷線の工事開始について大阪府八尾土木さんの説明会が開かれた際にも、プロジェクターでの説明のみで資料は一切配布されませんでした。そのことで、なぜ資料の準備がないのか市民の方の声が上がっており、後日改めて説明会が開かれ、資料も配布されました。
事前準備、説明不足では不安を煽ることにつながります。行政側にはしっかりと対応していただきたいと思います。 )

私が子どもの頃は公園がたくさんありました。公園ではボール遊びをしたり、鬼ごっこをしたり、自転車の練習をしたり、いつも子どもの声が響きわたっていたように思います。
30年~40年前はこれがごく普通の日常であっても、現代はそれぞれ気を使いながら生活をしているのかもしれません。 子どもが少なくなった理由のひとつになるのかもしれません。
この問題を、皆さんはどのように考えますか。