柏原市唯一の府立高校、柏原東高校が八尾翠翔高校と統合、再編され、平成32年度末に閉校するという内容のものです。
平成27年から本年にかけて3年連続で定員割れをしたため、府立学校条例に基づく統廃合を含めた再編の対象となってしまいました。11月の府議会において可決されたら本決定となります。
柏原市議会においても、私の所属する会派「女性超党派りんどう」の代表質問で本会議において一般質問しました。決定に至った経緯と、今後の市教委の対応について市教委および教育長に意見を伺いました。
市教委の答弁内容は以下のとおりです。
府教委に対し市長との連名で「統合後の高校においてもこれまでの「連携型中高一貫校教育にかかわる入学者選抜」の継続実施や、統合後の高校名称に「柏原」の使用を求めること、高校の跡地利用にあたっては本市の意見も十分考慮することなどを要望しました。高校の存続を求めるというよりも、府の決定を甘んじて受けた上での要望になっているなというのが私の感想です。府議会で決定されるものなので、市が要望したところで決定が覆ることはないとは思いますが、あっさりと認めてしまっていると見られても仕方がないかもしれません。
大阪府の方針として出されたもので、過去に他の市でも同じように閉校となっている事例があると聞いています。となると例外を認めることは大変難しいのではないかと私も思います。(追記)
また、他会派や議員からも一般質問がありました。やはりこの事案は市民の心配事となっているんだと改めて感じました。
先日、柏原市議会にも卒業生や保護者による「柏原東高校を守る会」から意見書が届きました。存続を願い、市議会において採択をしてほしいというものです。
意見書の採択については本会議最終日の11月2日に決まります。
色んな意見があります。定員割れをした初年から現在に至るまで、どのような対策をしてきたのか。そもそもなぜこのような事態になってしまったのか。これから柏原東高校同等の公立高校が近隣にどれだけあって、通いやすい範囲内にあるのか。
定員割れになってしまった理由は複数あるかもしれませんが、大きい要因となっているのは制度の問題ではないでしょうか。平成26年から学区が外れました。府内の高校であればどこでも受験することができ、合格すれば通えることができるようになりました。通学区域がなくなり、人気が集まる学校は辺ぴな場所ではなく市街地に集中する傾向があります。駅からも距離があり、帰り道によるところもない。家庭環境の問題で色んな意味で余裕のある家庭は選択肢が広がり、より自分が希望する学校へ時間はかかりますが通えるようになりました。一方、家庭環境が厳しい家庭の子どもは通学にお金がかからないように近い場所を希望する、といった傾向があると思います。(私も自転車通学の一人です。家から近くて大変楽でした。)
通学区域を開放することで、柏原のような山に近い場所にある高校は、残念ながら選択肢から外されてしまう確率が高くなります。平成26年に学区の規制がなくなり、柏原東高校は翌年の平成27年から定員割れになり、その翌年も、その翌年も定員割れとなりました。
大阪府では平成23年から私立高校の授業料を無償化としたので、受験生の志望校は公立高校から私立高校へとシフトする傾向が強まりました。
制度が改正され、起こるべくして起きたことであると私は考えます。
よって制度を変えない限り、この問題の解決にはならないのではないでしょうか。
存続運動をしておられる「守る会」の皆さんは、出来る限りのことはしたいと仰っていました。
柏原市議会で採択されたとして、大阪府へ意見書が提出されると思います。11月議会で大阪府議会はどのように取り扱うのか、見守っていきたいと思います。
柏原東、長野北高を閉校へ 来春で生徒の募集停止 /大阪 毎日新聞
府教委は1日、柏原東(柏原市)と長野北(河内長野市)の府立高校2校について、来春を最後に生徒の募集を停止し、2020年度末で閉校する方針を明らかにした。入学志願者数の減少で3年連続で定員割れしたため、府立学校条例に基づく統廃合を含めた再編の対象となっていた。条例に基づく閉校は4校目。11月の教育委員会会議で最終的に決定する。府教委高校再編整備課によると、柏原東は地元の中河内地域(柏原、八尾、東大阪市)からの入学者の割合が79・3%、長野北は南河内地域(河内長野、富田林、大阪狭山市)で73・9%を占める。いずれも25年春の中学校の卒業者数が、昨年度と比較して約2割減少する見込みのため、志願者数の回復は難しいと判断した。柏原東は大阪教育大(柏原市)と連携した学習支援活動などを実施してきたが、統合先の府立八尾翠翔高(八尾市)が引き継ぐ。柏原東の閉校で、柏原市に公立高はなくなる。長野北は長野高(河内長野市)に統合する。また、普通科総合選択制の枚方なぎさ高(枚方市)は、19年度から総合学科に改編する。
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