平成26年7月29日(火) 東北視察2日目
岩手県釜石市の小学生・中学生に対する防災教育について防災危機管理課主幹にお話を伺いました。
釜石市は過去何度も津波に襲われ、多くの方が犠牲になりました。
群馬大学大学院の片田教授は過去から分析して、三陸地域は津波がくる確率が高いところであるからまずは子どもから防災への意識を高めるため、東日本大震災前から釜石市をモデルとして防災教育に取り組まれ、特に震災のあとの津波に対する危機意識を持つことを重点に教えていらっしゃいました。この度の大震災で子どもたちはまさに実践の場で教育を受けたとおりに実行したので、被害が最少に済みました。
この出来事は、メディアでは奇跡と取り上げていますが、ただただ日ごろの避難訓練どおりに行動しただけであると子どもたちはとらえています。
ここまで、子どもに防災の意識を教えてこその実績だと感じました。
残念なことに、大人は世界に誇れる防波堤があることで防災意識が希薄になり、高台に逃げていたら助かったかもしれない命がたくさんありました。
先人たちは将来に津波による被害を出させたくないという思いからたくさんの石碑を建てています。
こういった教訓も今に活かされてはいませんでした。職員の方も大変反省すべき点だと消沈されていました。
このようなことは釜石市に限ったことではなく、私たちの心の中にもどこかで自分たちは大丈夫、と感じているところがあります。
子どもは防災教育や避難訓練を受けたことをそのまま実行する素直さを持っています。
この教育を受けた子どもたちが10年後、20年後にリーダーとなり、人的被害をゼロにできる日がくるかもしれません。
柏原市では津波の心配はないかもしれませんが、土砂災害、洪水の危険があります。
日ごろからの防災教育、防災訓練で防災意識を高めることにより、救われる命がたくさんあります。
有事に対し、どれだけ実践できるかが重要です。柏原市においても防災教育に力を入れ、防災リーダーが育つ環境づくりをめざしていきたいと強く思います。

《避難の三原則》 釜石市防災教育より
  • 想定を信じるな
  • どんな時でも最善を尽くす
  • 率先避難者になる
津波防災教育のための手引き

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