平成27年5月17日(日)
歴史に残る住民投票でした。
大阪市民のみなさんの下した決断は大阪市存続でした。
これがこの数年に及ぶ議論の結末です。

投票者数、約140万人のうち1万人、わずか1%にも及ばない数で是か非かが決まりました。

投票結果の内容を見てみますと、地区別では北部を含む都市部では賛成意見が多く、湾岸部と南部では反対意見が多かったです。
出口調査の年代別・性別でみますと50代女性をのぞき20代~60代までは賛成が上回っています。
現在、納税者である年代層の半分以上の意見は反映されない結果となったわけです。
フラストレーションや脱力感で今日を迎えてる人も少なくないのではないでしょうか。
今、大阪市を支えている人の半数以上が大阪を変えてほしいと願って1票を投じたのです。
この大阪市民の1票の想いは今後、どのような影響を及ぼすのでしょうか。
大阪を離れる若者が増えてしまわないか、大阪への期待度が薄れていくのでは、政治から遠のいてしまい選挙に行かなくなる人が増えてしまわないか、大変不安に思います。

また、投票には参加できなかった府民の都構想全体への意思は問われることなく幕を閉じてしまいました。
市民目線と府民目線とでは、結果は大きく違ったものとなっていたことでしょう。

反対側の各党も現状維持ではいけないという意識をもち、街頭で訴えていました。大阪市は存続しますが、その中身については今後、大いに議論していくことになるでしょう。

政策を掲げ、実現に向け政治活動してきて、市民の皆さんが下したNOという決断を粛々と受け、潔く身を引くことは間違っているとは私は思いません。
「住民投票で負けたら政治家を辞める」と投票前に明言することは疑問に思いますが、1丁目1番地の政策が住民投票で却下されたら、政治家としては何らかの結論を迎えるでしょう。
あくまで、政治家は政策実現のため邁進するものであり、その政策が成就しても成就しなくても最後に決断が下れば引退をすることもひとつの選択肢だと思います。
政治の世界に永久に就職することではないのです。
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